医院名:くらかわ整形外科・耳鼻咽喉科 
住所:〒662-0084 兵庫県西宮市樋之池町10-15 
紀乃国第一ビル101号室
電話番号:0798-70-1010

鼻の病気

こどもの診察について

0歳児のお子様から診察しております。赤ちゃんからこどものうちは、耳、鼻、のどのトラブルをすぐにおこします。当院では、0歳児から診察できる、鼻の吸引用の管、耳処置用の器具、細径のファイバースコープなどをそろえております。こどもの間で流行する、溶連菌、インフルエンザ、アデノウイルスなどの各種迅速検査もできますので、ご相談下さい。また、ベビーカーで来院される方も、バリアフリーで診察室内に入って頂けます。お子様がいらっしゃる方も安心してお越しください。経験豊富なスタッフがお出迎え致します。

ご高齢の方の診察について

車いすで来院されるご高齢の方も、バリアフリーで診察室内に入って頂けます。聞こえが悪い、耳あかが取れない、鼻水が出る、声がかれる、飲食でむせるなど、本人や家族が気付かれたときに、まずは受診をお勧め致します。
病気の状態に応じて、必要な場合は、専門の近隣基幹病院へご紹介しております。ささいなことでも気になる症状があれば、遠慮なくご相談下さい。

鼻について

鼻の構造鼻は呼吸を行う器官であり、匂いの感知という役割も持っています。また、鼻で呼吸することで体内に取り入れた空気の温度や湿度を調整して気管や肺にかかる負担を軽減し、異物の混入も防いでいます。くしゃみや鼻水は異物を身体から追い出すための重要な機能ですし、鼻詰まりもそれ以上の異物侵入を防ぐための防御作用です。
鼻は、鼻腔から気管に通じる部分だけでなく、眉の上や目の下に大きな副鼻腔という空洞を備えています。顔面の2/3もの面積を持つ副鼻腔は、取り入れた空気の温度や湿度の調整、異物混入の防御に大きな役割を果たしています。また、脳へのダメージの軽減や発声の共鳴などにも関与しているとされています。鼻の穴は左右の2つがありますし、副鼻腔の空洞も左右にあり、内部はとても複雑な形状をしています。

鼻の症状について

  • 鼻詰まり
  • 鼻水
  • くしゃみ
  • 匂いがわからない
  • 鼻血
  • 鼻が腫れる
  • 鼻が痛い
  • 鼻がかゆい
  • 鼻が乾く
  • 鼻水が鼻の奥からのどの方に流れる

鼻の検査について

電子ファイバースコープ、イムノキャップラピッド、採血によるアレルギー検査、鼻汁好酸球検査、レントゲン撮影

鼻の病気について

アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギーを引き起こす物質であるアレルゲンを吸い込んで、くしゃみや鼻水、鼻詰まりなどの症状を起こす疾患です。鼻だけでなく、目のかゆみや充血、肌のかゆみなどが起こることもあります。花粉症をはじめとした季節性のものと、ダニやハウスダストによるものが代表的なアレルギー性鼻炎です。花粉症ではスギやヒノキが有名ですが、イネ科の植物やブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、イラクサなど春以外の季節に花が咲く植物がアレルゲンとなった花粉症もあります。また、カビや動物や虫などが、原因となっていることもあります。それぞれの原因に対する対処法についてもご説明させて頂きます。
※イムノキャップ:指先から数滴の血液採取により20分で判定可能なアレルギー検査も行っております。

治療内容

アレルギーの原因が何であれ、アレルギーを抑える最もスタンダードで安全な治療は以下のお薬の服用です。抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬、等を主に使用していきます。当院では、これらの薬を患者さんの眠くなりやすさやライフスタイルや症状によって使い分け、症状の改善をはかっていきます。また、抗アレルギー作用を含有させた当院のネブライザーは薬液が直接粘膜にとどくため、高い効果が期待できます。薬をなるべく使いたくない方や眠くなりやすい方は定期的な通院をお勧めいたします。

舌下免疫療法

また、当院では根本的な治療につながる舌下免疫療法も行っています。現在、可能な舌下免疫療法は、スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎です。なお、スギ花粉の飛散中には舌下免疫療法を開始できないので注意が必要です。おおよそ5歳以上の方がこの治療を受けることができ、3~5年という長期の治療期間が必要です。また妊娠中の方はこの治療を受けることはできません。以前行われてきた注射による皮下投与法に比べ、舌下免疫療法は自宅で投与が可能で治療を続けやすいと言えます。お薬の服用や通院による治療でアレルギー症状をコントロールし、快適な生活を送ることも可能です。

急性副鼻腔炎

症状

鼻の周囲には4つの空洞があり、それぞれ上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞という名前がついており、これらはまとめて副鼻腔と呼ばれています。
急性副鼻腔炎は、風邪などのウイルス感染の後に引き続いて起こることが多く、副鼻腔が細菌感染をおこしたものです。
他には、歯からくるものや顔面の怪我、花粉症などのアレルギー性鼻炎から影響を受けることがあります。炎症がひどくなると、眼への影響や髄膜炎を引き起こすことがあります。重症化すると手術が必要となることもあります。
鼻づまり、頭痛、顔面痛、顔面の腫脹、黄色や緑の鼻汁が出るという症状が出てきます。この鼻汁がのどのほうにも流れてくることがよくあります。
子供の場合は繰り返す中耳炎の原因となることがあります。

治療内容
  1. 鼻腔内にお薬のスプレーをして、鼻腔と副鼻腔の交通を改善させます。
  2. 鼻水を吸引して、炎症を抑える効果の高い吸入(ネブライザ―)、薬の内服を行います。
  3. ネブライザ―を行うことにより、患部にお薬が効率よく届くので、症状を早く改善させることができます。詰まった鼻の通りを良くして、鼻汁を出しやすくし、鼻腔粘膜の腫れを改善させます。
  4. 症状の改善・消失がみられたら、鼻の中を確認して治療の終了を判断します。

慢性副鼻腔炎(ちくのう症)

症状

鼻の病気副鼻腔とは、鼻の周囲、頬の奥や眼の奥にある骨で囲まれた空洞で、鼻の 穴と細い穴でつながっています。そして慢性副鼻腔炎(ちくのう症)は、その副鼻腔 が炎症を起こし、慢性化してしまったものです。カビや虫歯、風邪な どを原因として発症する急性副鼻腔炎が治り切らないで起こります。炎症が 続くことにより、鼻の粘膜が腫れて、副鼻腔の空洞に膿やはがれた粘膜が たまります。これらをレントゲン撮影で確認することが可能です。 副鼻腔内に膿がたまることにより、頭痛、顔面痛、顔面の腹れ、黄色や緑の 鼻汁、鼻づまり、においが分からないなどの症状がみられます。鼻水がのどにま わり、のどの炎症や気管支炎がおこることもあります。ちくのう症はくり返 す中耳炎の原因ともなります。

治療内容
  1. まずは投薬と通院による処置で、治療を目指します。当院で処方するお薬を服用して頂きながら、期間は2〜3か月になります。
  2. 安全なお薬を少量ずつ長期の服用を行なって頂きます。普段の通院ではお鼻の吸引と洗浄、ネブライザー治療を行なって鼻腔や副鼻腔を清潔に保ちながら治療を進めていきます。鼻腔内の観察や、レントゲン撮影で治癒を確認します。
  3. 鼻に大きなポリープがある方の場合は、上記の治療を行なっても治る確率が低くなります。改善が思わしくない場合は、患者様の希望により手術のできる病院へご紹介させて頂きます。
  4. 副鼻腔手術は、以前は怖くて痛いイメージがありましたが、現在は内視鏡などの機械の性能がすすみ、鼻の穴から痛みが少なく安全に行えるようになりました。
鼻の治療

当院では処置の一環として痛くない生理食塩水を用いた鼻洗浄を行うことが可能です。
鼻洗浄は鼻粘膜に付着した有害物質だけでなく、詰まった鼻水も洗い流せて鼻がスッキリします。
花粉症、副鼻腔炎、ウイルスなどの原因物質を洗い流したい時、黄砂、PM2.5、ほこりなど汚れた空気を吸った時、鼻のムズムズや不快感があり、鼻をスッキリさせたい時にオススメです。ご相談ください。

嗅覚障害

においを感じることは、五感の一つであり、大切な情報を手に入れる大事な感覚です。においを感じることで、危険を察知したり、食事が楽しくなったり、気分が良くなったりすることができます。鼻がつまっているうちに匂いが分からなくなってきた、家族が分かる匂いが自分だけ分からないなどの症状で来院される方がいらっしゃいます。
嗅覚が衰える原因には、いくつかあります。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎に起因するもの、加齢による嗅覚の衰え、アルツハイマー型認知症の初期段階としての症状、頭部外傷の影響、風邪による後遺症、日ごろ内服している薬剤の影響などがあげられます。また一部の調査では、50歳代から徐々に加齢とともに嗅覚が低下していくことがわかっています。

治療内容
  1. 副鼻腔炎、鼻炎に対しては、鼻洗浄、内服薬(抗アレルギー薬、抗生剤)、ステロイド点鼻薬、ネブライザー治療といった治療方法で改善することもありますので、まずはこういった治療方法から開始していきます。ただ、もうすでに鼻の中にポリープ(鼻茸)が充満している場合には手術治療も選択肢となります。
  2. 感冒後の嗅覚障害に対しては、一年ほどの経過観察でゆっくり自然軽快するケースもありますが、内服薬や他の治療によって改善率を高めることが期待できます。現在では、漢方薬、ビタミンB12などの投薬による治療がよく行われています。

鼻出血

炎症を起こして粘膜が腫れているとちょっとした刺激で出血しやすくなります。血管が網の目のように走っていて血流も多い鼻中隔(左右の鼻の穴を隔てる部分)からの出血が最も多くなっています。鼻血が出た時には、少し前屈みになって小鼻を指でつまんで軽く圧迫し、15分ほど経過するとほとんどの場合止血できます。出血量が多い、圧迫しても止まらない、鼻血を繰り返す場合には念のため受診してください。