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肩の痛み・肩こり Shoulder

肩にあらわれる症状
(痛み、腕が上がらない)

  • 肩のこり感がつらい
  • 肩のこりがずっと続いている
  • 肩の関節が固まって動かせない
  • 腕を上げる動作が難しい、痛みがある
  • 肩の痛みで服の脱ぎ着がしづらい
  • 肩の痛みで夜間に目が覚める
  • 肩や腕に痛みがある
  • 片側の肩に痛みがある
  • 肩から背中にかけて広い範囲が痛む
  • 肩を動かしたときにズキッと痛む
  • 肩を動かすときに音が鳴る感じがする
  • 肩が腫れて熱をもっている
  • 肩が脱臼する
  • 腕に力が入らない
  • 肩の感覚がにぶい
  • 首を動かすと肩にかけて痛みが響く

など

肩に痛みが起こる疾患

肩こり

肩こりとは、肩や首まわりの筋肉がこわばり、重だるさや張り、痛みなどの不快感を生じる状態を指します。長時間のデスクワークや同じ姿勢の継続、運動不足、ストレスなどが主な原因とされており、これらによって筋肉の血流が悪くなり、疲労物質がたまることで症状が現れます。そのまま放置すると、頭痛や吐き気などの症状を引き起こすこともあるため、早めに対処することが大切です。

症状

  • 肩や首まわりの重だるさ
  • 肩や首の筋肉の張りやこわばり
  • 肩を押すと痛い(圧痛)
  • 肩の動かしにくさ・可動域の制限
  • 頭痛(特に後頭部の重い痛み)
  • 吐き気(自律神経の乱れによる)
  • めまいやふらつき
  • 腕や手のだるさ・しびれ感
  • 集中力の低下やイライラ感
  • 背中や肩甲骨まわりまで広がる不快感

など

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

肩関節周囲炎とは、肩に強い痛みが生じたり、腕が上がらなくなったりする症状を伴う、肩まわりの組織に炎症が起こる疾患の総称です。特に40〜50代の方に多く見られるため、一般的には「四十肩」や「五十肩」とも呼ばれています。

症状

  • 腕を上げようとすると肩に痛みが走る
  • 腕を上まで持ち上げることができない
  • 腰に手を回す動作がしづらい
  • 肩を動かすと鋭い痛みを感じることがある
  • 肩を回すと引っかかるような違和感や音がする
  • 肩の痛みで服の脱ぎ着が難しい
  • 腕が上がらず髪を洗いにくい
  • 高いところに手を伸ばす動作やつり革を持つ動作が困難
  • 肩の痛みがずっと続いている
  • 肩の痛みで夜中に何度も目が覚める
  • じっとしていても肩がズキズキと痛む

など

肩腱板断裂

肩腱板断裂とは、肩の動きや安定性を保つ4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)からなる肩腱板のいずれか、あるいは複数の腱が部分的または完全に断裂してしまう状態を指します。腱板が断裂すると、肩の片側(右肩または左肩)に痛みが生じたり、腕が上がらない、回せないといった運動障害が現れます。加齢に伴う変性や、スポーツ・重い物を持つ作業などによる反復動作、転倒などの外傷が原因となって発症することが多いです。早期の診断と、症状に応じた適切な保存療法や手術療法が重要です。

症状

  • 腕を上げようとすると痛みで上がらない
  • 背中に手を回す動作や、高いところの物を取る動作ができない
  • 肩を動かすと引っかかるような感覚がある
  • 肩を動かしたときにゴリゴリと音がする
  • 腕に力が入らない、物を持ちにくい
  • 肩の痛みで夜中に目が覚める
  • じっとしていても肩がズキズキ痛む

など

石灰沈着性腱板炎

石灰沈着性腱板炎とは、肩腱板内にリン酸カルシウム(主にハイドロキシアパタイト)結晶が沈着し、炎症を引き起こす疾患です。発症すると、肩に突然強い痛みが現れ、関節を動かすことが困難になることがあります。沈着した石灰は、時間の経過とともに硬くなり、症状が長引いたり、痛みが悪化したりする場合もあります。また、腱板から滑液包内に石灰が漏れ出すことで、激しい痛みを伴う急性発作を起こすこともあります。この疾患は、特に40〜50代の女性に多く発症する傾向があります。

症状

  • 腕を上げようとすると痛みで動かせない
  • 肩を少し動かすだけでも強い痛みが走る
  • 髪を洗う、整えるなどの腕を上げる動作がつらい
  • 肩の痛みで服の脱ぎ着が難しくなる
  • 夜中に突然肩の激しい痛みで目が覚める
  • じっとしていても肩がズキズキと痛む
  • 痛む側を下にして眠れない

など

肩関節前方不安定症

肩関節前方不安定症とは、肩の関節が前方にずれそうになる状態、または実際に前方へ脱臼してしまう状態を指します。このうち、関節が完全には外れていないものの、外れかけている状態は「亜脱臼」と呼ばれ、服の着脱や寝返りなどの日常動作でも起こることがあります。一度肩を脱臼すると、関節の構造がゆるみ、その後は軽い力でも脱臼しやすい状態となるため、繰り返し脱臼を起こすようになることもあります。

症状

  • 肩関節が何度も外れてしまう
  • 寝返りを打っただけで肩が外れることがある
  • 肩を動かすとズレるような感じがする
  • 肩が抜けそうな不安感がある
  • ある動きをすると脱臼しそうで怖くて動かせない
  • 肩に力が入りにくく、物を持つのが不安定になる
  • 脱臼のあとに腕がしびれたり、だるさが残る

など

肩の痛みの治療について

肩に痛みや違和感がある場合は、悪化する前に整形外科を受診されることをおすすめします。症状を放置すると、状態が進行し、治療期間が長引いてしまうことがありますので、早めの対応が大切です。肩の痛みは、右側または左側のいずれか一方に現れることが多くあります。当院では、このような痛みや違和感が一時的なものか、慢性的なものかを見極めるために、診察や検査を行い、総合的に診断いたします。そのうえで、診断結果に基づいて適切な治療法をご提案いたします。また、慢性的な痛みや強い痛みがある場合には、まずは痛みを緩和することを優先し、症状が落ち着いてきた段階で、理学療法士とともにリハビリを進めながら、痛みの原因となっている身体の使い方や姿勢のクセを改善していきます。

よくある質問

肩が痛いときは、動かさないほうがいいのでしょうか?

痛みが強く出ている急性期(発症直後や炎症が目立つ時期)には、無理に動かさず、安静にして冷やす・鎮痛薬を使用するなど、炎症を抑える対応が基本です。ただし、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)では、動かさずにいることで関節が硬くなるリスクがあるため、痛みが落ち着いた時期には医師の指導のもとで徐々にリハビリを進めることが勧められます。

肩の痛みと首の痛みはどうやって区別できますか?

頸椎に由来する神経の障害(例:頸椎症性神経根症)の場合、肩の痛みに加えて腕や手のしびれ、力が入りにくくなる症状が現れることがあります。一方で、肩関節や腱の異常(例:腱板損傷、肩関節周囲炎)では、特定の動きで痛みが出たり、肩の可動域が制限されたりするのが特徴です。正確な診断には整形外科での問診や画像検査が必要です。

肩の痛みがあるとき、医療機関ではどのような検査をしますか?

一般的には、問診や視診、触診、可動域の確認に加えて、X線(レントゲン)検査で骨の状態を確認します。腱板損傷や石灰沈着などの軟部組織の異常が疑われる場合には、超音波検査やMRIなどが追加されることがあります。また、神経の関与がある場合には、必要に応じて神経伝導検査や頸椎のMRIが行われることもあります。

肩に痛みがあるとき、冷やすのと温めるのとどちらが良いですか?

急に痛みが出た場合や、腫れ・熱を伴うときは冷やすことで炎症を抑える効果が期待できます。一方、長引く肩こりや血行不良によるこわばりには、温めることで筋肉の緊張がほぐれ、症状の緩和につながることがあります。症状の経過や原因に応じて使い分けることが大切です。判断に迷う場合は整形外科にご相談ください。

肩を動かすと「ゴリゴリ」と音がします。これは異常でしょうか?

肩を動かした際の音(クリック音や軋轢音)は、腱や関節の動きによる生理的な現象であることもあり、痛みがなければ多くの場合は心配ありません。ただし、音と同時に痛みや動きの引っかかりがある場合は、腱板損傷や関節唇損傷、滑液包炎などの可能性があるため、一度整形外科での診察をおすすめします。

肩の痛みで夜に目が覚めます。なぜ夜間に痛みが強くなるのでしょうか?

肩関節周囲炎や石灰沈着性腱板炎などの炎症性疾患では、就寝中に痛みが増すことがあります。これは、血流の変化や寝る姿勢による関節内圧の上昇が影響していると考えられます。また、圧迫や冷えが原因で痛みが強まることもあるため、夜間痛が続く場合は整形外科での診察を受けることが望まれます。

高齢の親が「腕が上がらない」と言っています。様子を見ていても問題ないでしょうか?

腕が上がらないという症状を放置するのは推奨されません。腱板断裂や肩関節周囲炎、石灰沈着性腱板炎などが隠れている可能性があり、早期に診断と治療を行うことで、機能の回復が期待できます。また、使わない状態が続くと関節の拘縮や筋力の低下を招き、日常生活に支障をきたすことがあるため、整形外科の受診と必要に応じたリハビリの開始が大切です。

肩の痛みに対して湿布や痛み止めだけで治ることはありますか?

一時的な負荷や軽度の炎症が原因であれば、湿布や鎮痛薬だけで改善するケースもあります。ただし、腱板断裂や関節の拘縮、石灰の沈着など、構造的な異常がある場合にはそれだけでは不十分なことがあります。症状が長引く場合には、画像検査で原因を明らかにし、リハビリ、注射、必要に応じて手術を検討することが重要です。